FREECELL vol.61
- 本体価格 ¥907
- 発売日 2024.03.05
- コード 62489-96
- 表紙巻頭特集
- 岩本 照、深澤辰哉、宮舘涼太『祭 GALA』撮りおろし鼎談!!!
- 岩本 照、深澤辰哉、宮舘涼太『祭 GALA』撮りおろし鼎談!!!
- 以下特集リード全文
岩本 照、深澤辰哉、宮舘涼太の三人が主演・演出を務める『祭 GALA』の上演決定の報を聞いたとき、最初に画として思い浮かんだのは『Snow Man 1st DOME tour 2023 i DO ME』で披露された三人のユニット曲『Vroom Vroom Vroom』のパフォーマンスだった。
Vroom Vroom Vroomの三語のVの頭文字にそれぞれのメンバーカラーが配されたバックの映像が溶け出してDJセットで始まったこのパフォーマンスは、三か国語の歌詞を駆使した重低音系のラップ曲なので、かっこいいに振り切ることも可能なのに、コント的なパートも入れ込み10分に及ぶライブ内寸劇と呼べるパートを担っていた(これが結果的にライブ後半のアゲアゲパートの前の絶妙なコメディリリーフの役割を担っていた)。
なので、今回の取材に当たってはまず『祭 GALA』の出発点はドーム公演での『Vroom Vroom Vroom』のパフォーマンスなのか?ということを聞きたいとインタビューに臨んだ。
そのQに対する回答はぜひ以降の鼎談テキストでご確認いただきたいが、現場でもっとも驚いたのは、今回演出家でもある岩本 照、深澤辰哉、宮舘涼太の『祭 GALA』公演で新橋演舞場に立つジュニアのオーディションに関しての発言だった。
オーディションではどんなことを基準にして出演するジュニアを選出したのか?というこちらの問いに関する三人の回答が以下だ。深澤「来てくれた子たちはみんな本当に踊りが好きで、演じるのが好きなんだということがわかる子たちばっかりだったで、最終的には全員この舞台に出てもらおうということになりました」
岩本「僕らがこれをやられたら嫌だよなっていうことはやらないことにしたんです。僕らが味わってきたきつい時間を味わわせたくないっていう思いが多分、僕らすごく強くて」
宮舘「元々僕らの現場ってピリピリとはしてはいないんですけど、伝えたときは、さすがに緊張が解けたのかちょっとだけみんなほっとしたように見えたっていう感覚はありました」
この答えに対して僕は「さすがSnow Man! SDGsに対応してる」と場を回すために軽い合いの手を入れたが、実は心は強く震えていた。そこには、自分が「下級生」だった時代に受けたつらさを次世代を担う人材には味わわさせずに、最短で出役としての覚醒を促す経験をしてほしいという三人のとても細やかな心遣いが伺えたのだ。
19世紀にアレクサンドル・デュマ・ペールが書いた冒険小説「三銃士」はまだ何者でもない主人公の若者ダルタニャンが銃士になるべく都会パリに出てきて、銃士隊で名を馳せるアトス・ポルトス・アラミスの三銃士と協力しながら、次々と迫りくる困難を解決していく冒険譚だが、以下に掲載した鼎談のテキストの推敲を重ねていくうちに、岩本 照、深澤辰哉、宮舘涼太は現代に転生したアトス・ポルトス・アラミスで、新時代のダルタニャンはGALA組で新橋演舞場の舞台に立つジュニアの中から生まれるのでは?という夢想が広がった。それは、とても心が華やぐ、楽しい夢想だった。時代はいつも突然変わり、人々の心をへし折ることが多いけど、時代から逃げない者だけが新しい時代の旗手になる。これから何者かになろうとしている後輩たちに優しい背中を見せながら、今まさに新しいスタンダード演目を作る冒険を始めようとしている“GALA三銃士”。期待しかないでしょ!以下見出しより
岩本「元々コンサートでこういう感じでやりたいっていうのが先にイメージであった上での楽曲選びから始まった曲が『Vroom Vroom Vroom』だったんです。僕がラップをやりたいっていうところからスタートして、最初はもっとBPMが遅かったのを、二人がせっかくだったらもう少し速いテンポで、飛ばしてたたみかけるようにしてもいいんじゃない?という提案をしてくれて、あの速いラップになりました」
深澤「(『祭 GALA』の出演者オーディションで出演希望のジュニアは)最終的には全員合格です。自分たちもなかなか後輩と接する機会っていうのがなくなってきてはいるので、改めて目の前でダンスを見せてもらった時に、こんだけエネルギーがあって、パフォーマンスもできているんだったら、この舞台をゼロから作っていく仲間として迎えられたら、きっと楽しくなるんじゃないかなっていう思いで」
宮舘「『祭 GALA』をやるからには何年も続けていきたいと思います。新橋演舞場に立ち続けたいという気持ちで『祭 GALA』をやることを決めたんで、やるからには中途半端な結果には終わりたくないですし。その上でいずれは『祭 GALA』を日本だけではなく海外でもやれたらいいなと思っています」
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