FREECELL vol.65
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FREECELL vol.65

  • 本体価格 907
  • 発売日 2024.09.30
  • コード 62490-35
表紙巻頭特集
『うちの弟どもがすみません』畑 芽育×作間龍斗、那須雄登、織山尚大、内田煌音による成田家表紙巻頭姉弟座談会12ページ
『うちの弟どもがすみません』畑 芽育×作間龍斗、那須雄登、織山尚大、内田煌音による成田家表紙巻頭姉弟座談会12ページ
畑 芽育が親の再婚で一気に4人の弟たちの姉になる主人公の成田 糸を演じる映画『うちの弟どもがすみません』。4人の弟たちは、糸に何かと反発する、家族思いだが人に甘えるのが苦手な長男の源(作間龍斗)、頭が良くてバランサー型の次男・洛(那須雄登)、 繊細な性格で自室にこもっている三男の柊(織山尚大)、誰とでも仲良くなれる甘えん坊の末っ子の類(内田煌音)とそれぞれキャラ立ちしていて、物語は共に家族を最優先しつつも惹かれ合う糸と源のほのかなラブストーリーに、声高には言えないけれどいつしか糸に惹かれ始めていた柊の家族内三角関係を軸に進行。今号ではFREECELLによる『うちの弟どもがすみません』ビジュアルレビュー&成田家姉弟座談会という形式で年末公開の本作の見どころを爆速でご紹介します!

以下見出しより

畑「現場では那須さんのことをみんながいじりすぎていて取材のときにもう話せるエピソードがないね、というぐらいでした(笑)。那須さんがいない日はみんな寂しくて、作間さんが“来なよ”と連絡しているぐらいで」

那須「皆さんに愛していただきました(笑)。僕が印象的だったのは、成田家の撮影の合間に煌音の後ろをスタッフさんが通ろうとしたとき、作ちゃんが自然に煌音に”おいで”と言って、スタッフさんとぶつからないようにしたことです。それは、僕が初めて見る作間龍斗だ!と思いました」

畑「織山さんのこと、正直最初は怖かったんです(笑)。一枚バリアーが張られているような印象で、なんか話しかけずらいなと思って。でも、話してみると、実は私と同じく人見知りさんなんだろうなと思って、そこからは積極的に話しかけさせていただきました」

織山「畑さん、“普段どういう感じなの?”と聞いてくるので、一人で行動するのも好きで……と答えると“おんなじおんなじ、私もそう”としきりと似てるよムーブをとってくるんですよ(笑)」

畑「いいですよね!? 共通項を探して会話を広げたくて……(笑)」

(映画のクライマックスの騎馬戦シーンについて)

内田「騎馬戦って知らなかったです! お兄ちゃんから騎馬戦っていうのは帽子を取り合うゲームなんだよ、と教えてもらいました」

作間「そうか。今小学校で騎馬戦やらないもんね」

畑「そもそも作間さん、きっと上に乗る側じゃないような気も……」

黒沢清監督×古川琴音『Cloud クラウド』対談12ページ
以下リード文より

菅田将暉×黒沢清監督の初コラボレーション作が現在公開中の『Cloud クラウド』。本作の制作に当たり、黒沢監督は菅田将暉にクランクイン前に参考作品として先頃亡くなったアラン・ドロンの出世作『太陽がいっぱい』を事前に観ていてほしいと言ったそうだが、確かに『太陽がいっぱい』で主人公トム・リプリーが行う郵便を使った寸借詐欺と、『Cloud ク ラウド』で菅田将暉が演じる吉井良介が行う仕入れ原価を考えるとほとんど詐欺の転売は似ている。リプリーと吉井の近似性を黒沢監督は「こつこつと真面目に悪事を働くところ」と語るが「真面目な悪事」という秀逸なワードを含め、菅田将暉には明確な主人公像を言葉で説明していたのに対して、『Cloud クラウド』で一番物語を大きく動かす存在の秋子に関しては古川琴音に具体的な人物像に関して何も説明しなかったそう。それは何故なのか? 以下では超感覚派という点で非常に似た感性の黒沢監督と古川琴音が、初めてその理由について語り合います! 『Cloud クラウド』のジャンルに収まらない魅力について、誰よりも 黒沢監督のセンスを理解している古川さんに実質的なインタビュワーになってもらい、監督から貴重な証言の数々を引き出してもらいました!

以下見出しより

黒沢「古川さんはノーマルな善人の役もやれば、悪女に近いような役もやられていて、その振れ幅がすごいなと思いまして。 ご本人はいったいどんな方なんだろうという興味もありまして、今回は変な役なんですけど秋子に当てさせていただきました」

古川「私、役柄に関して言葉で聞くのがあんまり得意じゃないんです。なので、やりながら、監督の反応を見ながら秋子の輪郭を作っていこうかなと思っていたんですけど、どうでしたか?」

黒沢「主人公の吉井は手に職があるわけでもなく、財産があるわけでもない。そんな人間が現代社会で生きていくために辿り着いたのが転売だったんですね。だから現代を生き抜くための孤独な普通の人間のシンボリックな仕事かなと思って吉井を転売ヤーにしました」

古川「現代社会を生きる中で私たちも知らない間に意図せず自分の上に雲を作っているのかなと。『Cloud クラウド』を見終わった後にじわじわと気づいていくような感覚がありました」

古川「私は黒沢監督が撮った「学校の怪談」の「花子さん」の回が好きなんです。ただ廊下が映っているだけなのに怖いんです。 それってたぶん観ている方が勝手に募らせていっているだけなんですけど、そう思わせる画にしてくださっているのが、私は すごく好きなんです」

黒沢「ありがとうございます。素晴らしい分析だと思います(笑)」